寒い記憶
「寒い記憶 」
あれはたしか去年の今ごろのことだった。
今日のように凍てつくような夜だった。
ひととおりの家事を終え
そろそろお風呂に入って
あったまって眠ろうと
思った。
時計は午前零時を過ぎていたと思う。
脱衣場で服を脱ぎ
ひえーーさむーー
はやくあったまらないと
ぶるぶるふるえながら
私はお風呂場に入った
おけに湯を汲んで
足にかけようとして
ぎょっとした
それはお湯ではなくて
み、水だった。
心臓が止まりそうだった。
その冷たさといったらあなた
そうなのだ
私はお湯を沸かすのをわすれていたのだ
あの寒さときたら
思い出すだけで背筋が凍る
もういちど脱いだ服を着る時の
なさけなさったら
なかった